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小建中湯
小建中湯
(しょうけんちゅうとう)
構成生薬 桂皮 , 生姜 , (ヒネショウガ) , 大棗 , 芍薬 , 甘草 , 膠飴
適応病態 太陰病期の虚証で,疲労感,腹痛があり、軽度の皮膚栄養低下,冷え症,動悸,盗汗,鼻出血,手足のほてり,神経過敏などの症状を認めるものに用いられる
適応疾患 虚弱, 動悸, 多尿, 神経質, 慢性胃腸炎, 小児夜尿症, 疲労感, 易疲労感, 顔面蒼白, 腹痛症, 冷え症, 頻尿症, 疲労感, 倦怠感, 乳児の過度の啼泣, 下痢症, 便秘症, 貧血
原典 傷寒論, 金匱要略
条文 「傷寒,陽脈渋,陰脈弦なれば,法當に腹中急痛すべし,先小建中湯を与へ,差へざる者には,小柴胡湯を與へ之を主る」
「傷寒,二三日,心中悸して煩する者は,小建中湯之を主る」
「虚労,裏急,衂血,腹中痛み,夢に失精し,四肢痠痛,手足煩熱,咽乾口燥するは,小建中湯之を主る」
「虚労,裏急。悸,衂,腹中痛み,夢に失精し,四肢痠痛し,手足煩熱し,咽乾して口燥するは小建中湯之を主る(金匱要略血痺虚労病篇)」
「虚勞,裏急,諸の不足は,黄耆建中湯之を主る(金匱要略血痺虚労病篇)」
「男子の黄,小便自利するは,當に小建中湯を與うべし(金匱要略黄疸病篇)」
「咳して上気するは、此れを肺脹と為す、其人喘し、目脱状の如く、脈浮大なる者は、越婢加半夏湯之を主る(金匱要略婦人雑病篇)」
「婦人、腹中痛むは、小建中湯之を主る(金匱要略血痺虚労病篇)」
「此の方,桂枝芍薬を用いて腹中を和し,脾胃を養い,急を緩む。膠飴,虚礼を補い,腹中に入りて,腹力を生じ,張を付ける功あり。(中略)胃府を建にし,水穀を消化して,腹中を穏和するゆえなり(福井楓亭、方読弁解)」
備考 桂枝加芍薬湯と同じ太陰病の病位に属するが,さらに虚状が強いものに適し,裏を温める作用が更に強い。
一般用漢方製剤製造販売承認基準収載.
外部リンク: metabolomics.jp, KampoDB