十薬
(じゅうやく)
生薬別名 | 重薬, 魚腥草 |
生薬ラテン名 | Houttuyniae Herba |
生薬英名 | Houttuynia Herb |
科名 | ドクダミ科 Saururaceae |
基原 | ドクダミ Houttuynia cordata Thunberg (IPNI:927252-1) |
薬用部位 | 花期の地上部 |
選品 | 新鮮なもの、乾燥後も葉に緑色の残っているものが良品 (文献Q1)。 |
主要成分 | その他の脂肪族関連化合物 other aliphatic and related compounds - Capryl aldehyde - Decanoylacetaldehyde - Lauryl aldehyde - Methyl-n-nonyl ketone - 3-Ketodecanal モノテルペノイド monoterpenoids - Myrcene フラボンとフラボノール flavones & flavonols - Afzelin - Isoquercitrin - Quercitrin その他の含硫化合物 other sulfur compounds - Methyl lauryl sulfide その他 others - K塩 |
薬理作用 | Quercitrin: 強心, 血圧上昇, 腎血管拡張, 抗菌(真菌). ドクダミエキス: 利尿, 縮瞳, 血圧降下. 酢酸エチルエキスには 3α-hydroxysteroid dehydrogenase 活性の阻害作用が認められ, その作用を持つ成分としては quercetin が最も強い. |
臨床応用 | 解熱,解毒,消炎,利尿薬.癰腫,悪瘡,脱肛,痔瘻,虫毒などに外用する.日本では民間的に便秘,風邪,蓄膿症などに煎用し,また痔,腫れ物,腰痛,冷え症などに生の葉を貼るか温剤とする. |
頻用疾患 | 肺化膿症, 皮膚化膿症, 外痔核, 排尿困難, 排尿痛, 下痢, テネスムス |
含有方剤 | 栝楼薤白湯 , 五物解毒散 |
帰経 | 肺, 腎, 膀胱 |
性 | 微寒 |
味 | 辛 |
神農本草経 | |
中医分類 | 清熱薬 (清熱解毒薬) |
薬能 | 清熱解毒,消癰排膿,利尿通淋.肺癰吐膿,痰熱喘咳,熱痢,熱淋,癰腫瘡毒用いる. |
薬徴 | |
備考 | 第十八改正日本薬局方収載品. 民間ではなまの葉も用いる.中国では「魚腥草」,「蕺菜」,日本では「十薬」,「重薬」,「どくだみ」などと称する.中国・四川省,ベトナムでは蔬菜として食する. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp, KampoDB |
参考文献 | 選品 Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 35-36. C2) 生薬学概論, p. 300. |