営実
(えいじつ)
入手時名称:営実 撮影場所:富山大学 和漢研 民族薬物資料館 TMPW No.:10904 |
生薬別名 | 営実子, 栄実 |
生薬ラテン名 | Rosae Fructus |
生薬英名 | Rose Fruit |
科名 | バラ科 Rosaceae |
基原 | イノバラ Rosa multiflora Thunberg (IPNI:927374-1) |
薬用部位 | 偽果又は果実 |
選品 | 偽果は球形で、乾燥状態の良く、外面は赤色~暗かっ色を呈し、小粒で無臭であるものが良品 (文献Q1)。 |
主要成分 | カロテノイド carotenoids - Lycopin フラボンとフラボノール flavones & flavonols - Afzelin - Multiflorin A - Multiflorin B - Multinoside A - Multinoside B - Quercitrin その他の芳香族誘導体 other aromatic derivatives - Methyl gallate |
薬理作用 | 瀉下作用 (フラボノイド配糖体, multiflorin A). 末梢血管拡張. 大量で運動障害, 呼吸麻痺をおこすため要注意. |
臨床応用 | 瀉下, 利尿薬として, 便秘, 水腫, 瘡毒などに応用する. |
頻用疾患 | 便秘, 水腫, 皮膚疾患 |
含有方剤 | |
帰経 | |
性 | |
味 | |
神農本草経 | |
中医分類 | |
薬能 | |
薬徴 | |
備考 | 第十八改正日本薬局方収載品. 一日量2~5gを煎剤とするが,量を越すと暴瀉する危険がある.中国ではほとんど用いない.ノイバラの近縁植物には テリハノイバラ Rosa wichuraiana Crepin, フジイバラ R. luciae Franch. et Roschebr. fujisanensis (Makino) Makino などがある.近年,中国産及び北鮮産営実として大型の果実が出回った.このものは,ヤマハマナス R. davurica Pallas の偽果である.瀉下作用は期待できず,解毒薬として悪瘡や打撲症などに用いられる. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp |
参考文献 | 選品 Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 266-267. |