大茴香
(だいういきょう)
生薬別名 | 八角茴香, スターアニス |
生薬ラテン名 | Anisi Stellati Fructus |
生薬英名 | Star Anise |
科名 | シキミ科 Illiciaceae |
基原 | Illicium verum Hooker filius (IPNI:554553-1) |
薬用部位 | 成熟果実 |
選品 | 形が大きく、赤かっ色の色の濃いものほど香気もよく、精油含量も高い (文献Q1)。 |
主要成分 | 脂肪酸関連化合物 fatty acids related compounds - 脂肪油 モノテルペノイド monoterpenoids - Cineole - Limonene - α-Phellandrene - α-Pinene - β-Phellandrene - β-Pinene フェニルプロパノイド phenylpropanoids - Anethole (精油3-3.5%の85-90%を占める) - Estragole - Safrole キノン quinones - Hydroquinone monoethyl ether フェノール系化合物 phenol derivatives - Protocatechuic acid その他の芳香族誘導体 other aromatic derivatives - Anisaldehyde - Anisic acid - Anisketone |
薬理作用 | 抗菌作用. |
臨床応用 | 芳香性健胃,駆風,鎮痛薬として,腹満,嘔吐,寒疝腹痛,寒湿脚気などのに応用する.矯味,矯臭薬.ウイキョウ油の原料の1種(Star-anise oil). |
頻用疾患 | 腹満, 腹痛, 嘔吐, 腰痛 |
含有方剤 | |
帰経 | 肝, 腎, 脾, 胃 |
性 | 温 |
味 | 辛 |
神農本草経 | |
中医分類 | 温裏薬 |
薬能 | 温陽散寒,理気止痛.寒疝腹痛,腎虚腰痛,胃寒嘔吐,胃腹冷痛に用いる. |
薬徴 | |
備考 | 大茴香の効能は茴香(小茴香)に似ているが,大茴香は性が熱であり,中(内臓)を温める力が強い.寒を去り,疝を治療する.日本産の同属植物 Ilicium religiosum Sieb. et Zucc. シキミの果実は大茴香に酷似しているが,有毒成分 anisatinを含有するので混用してはならない. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK |
参考文献 | 選品 Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 189-190. |