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天南星
天南星
(てんなんしょう)
天南星
入手時名称:天南星
撮影場所:富山大学 和漢研 民族薬物資料館
TMPW No.:1121

生薬別名  
生薬ラテン名 Arisaematis Tuber
生薬英名 Arisaema Tuber
科名 サトイモ科 Araceae
基原 - マイヅルテンナンショウ Arisaema heterophyllum Blume (IPNI:85667-1)
- Arisaema erubescens Schott (IPNI:85637-1)
- Arisaema amurense Maximowicz (IPNI:85565-1)
- その他同属の近縁植物
薬用部位 コルク層を除いた塊茎 
[生姜を加えて炮製したものを製南星,牛の胆汁で炮製したものを胆南星,薬品による炮製を加えていないものを生南星という]
選品 円くてよく肥え、内部が白いものがよいとされる (文献Q1)。
主要成分 多糖類 polysaccharides
- 澱粉

サポニン saponins
- unspecified

その他 others
- Calcium oxalate
薬理作用 未詳
臨床応用 鎮痙, 去痰, 除湿薬として, 中風, 脳卒中による半身不随, 口噤強直, 破傷風, 小児の熱性痙攣などに応用する. また民間では粉末を瘡傷に外用して鎮痛, 消腫の効があるとしている.
頻用疾患 咳嗽, 多痰, 胸が苦しい, めまい, 半身不随, 顔面神経麻痺, しびれ, 破傷風, 項背部の強直, 皮膚化膿症, リンパ節腫, 毒蛇咬傷
含有方剤 清湿化痰湯 , 二朮湯
帰経 肺, 肝, 脾
微辛(製南星)辛, 苦(胆南星)辛, 苦(生南星)
神農本草経 下品
中医分類 化痰止咳薬 (化痰薬)
薬能 燥湿化痰,去風止痙,散結消腫.頑痰咳嗽,風痰眩暈,中風痰壅,口眼歪斜,半身不遂,癲癇,驚風,破傷風に応用する.生を癰腫,蛇虫咬傷に外用する.有毒.
薬徴  
備考 日本薬局方外生薬規格2018収載品.
「基源」: 日本産はムサシアブミ Arisaema ringens (Thunb.) Schott (九州産),その他,マムシグサ A. japonicum Blume,コウライテンナンショウ A. japonicum Blume var. atropureum (Engl.) Kitamura などの塊茎を輪切りにし石灰をまぶして乾燥したもの.
「薬能」:『湯液本草』(金代)の中で著者の王好古は「痰を治する功は,半夏と同じである」といっているが,半夏もまた辛散であるが脾胃の湿痰に専用するもので効用は同じであるが用い方が異なる.天南星の治療するところのものは,一般に風痰,湿痰が経路に入って引きおこした症候で,中風麻痺,口噤,身体の強ばり,筋脈拘攣,りょう癇,破傷風などである.
外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp, KampoDB
参考文献 選品
Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987.

主要成分
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 35-36.
 

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