敗醤根
(はいしょうこん)
入手時名称:敗醤 撮影場所:富山大学 和漢研 民族薬物資料館 TMPW No.:1076 |
生薬別名 | |
生薬ラテン名 | Patriniae Herba |
生薬英名 | Patrinia Herb |
科名 | オミナエシ科 Valerianaceae |
基原 | オミナエシ Patrinia scabiosifolia Link (IPNI:859466-1) |
薬用部位 | 根をつけた全草 |
選品 | 未詳 |
主要成分 | モノテルペノイド monoterpenoids - Loganin (P. villosa 根, 根茎) - Morroniside (P. villosa 根, 根茎) - Villoside (P. villosa 根, 根茎) - Villoside tetraacetate (P. villosa 根, 根茎) グリコシノレート glucosinolate - Sinigrin (T. arvense 全草, 種子) その他 others - Myrosin (T. arvense 全草, 種子, 酵素) |
薬理作用 | 抗菌 (Staphylococcus aureus). 鎮静. |
臨床応用 | P. villosa: 消炎, 排膿, 駆瘀血薬として, 腫瘍, 浮腫, 帯下, 産後の腹痛などに応用. |
頻用疾患 | 肺化膿症, 皮膚化膿症, 胸痛, 腹痛, 虫垂炎 |
含有方剤 | 薏苡附子敗醤散 |
帰経 | 胃, 大腸, 肝 |
性 | 微寒 |
味 | 苦, 辛 |
神農本草経 | 中品 |
中医分類 | 清熱解毒薬 |
薬能 | 清熱解毒,消癰排膿,去瘀止痛.腸癰,肺癰,瘡癰腫毒,血滞,胸腹疼痛,産後の悪阻,腹痛に用いる (P. villosa). |
薬徴 | |
備考 | 本草正条品はオミナエシ科の Patrinia villosa オトコエシである. 現在中国市場の「敗醤草」は主に2種あり,北方地区ではキク科の Sonchus brachyotus ハチジョウナ, 南方地区ではアブラナ科の Thlaspi arvense グンバイナズナが用いられる. 日本産の「敗醤根」はオミナエシ科の Patrinia villosa オトコエシの根である. 原植物により薬効が異なるので注意が必要である. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, KampoDB |
参考文献 | 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 64-66. |