烏梅
(うばい)
入手時名称:烏梅 撮影場所:富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館 TMPW No.:3764 |
生薬別名 | |
生薬ラテン名 | Mume Fructus |
生薬英名 | Processed Mume |
科名 | バラ科 Rosaceae |
基原 | ウメ Prunus mume Siebold et Zuccarini (IPNI:730000-1) |
薬用部位 | 未熟果実をくん製又は蒸してさらしたもの |
選品 | 真黒で、果肉が厚く酸味の強いものが良品 (文献Q1)。 |
主要成分 | その他の脂肪族関連化合物 other aliphatic and related compounds - Ceryl alcohol - Citric acid - Malric acid - Succinic acid - Tartaric acid トリテルペノイド triterpenoids - Oleanolic acid ステロール sterols - β-Sitosterol 青酸化合物 cyanogenic compounds - Amygdalin (未熟種子) |
薬理作用 | 抗菌作用 (真菌), 消化液分泌促進. |
臨床応用 | 清涼性収斂薬として, 鎮咳, 止瀉, 去痰, 鎮嘔, 解熱に応用する. 駆虫薬にもする. |
頻用疾患 | 咳嗽, 下痢, 回虫, 血尿, 不正性器出血, 口渇, 食欲不振 |
含有方剤 | 杏蘇散 , 椒梅湯 , 秦芁別甲湯 |
帰経 | 肝, 脾, 肺, 大腸 |
性 | 温 |
味 | 酸, 渋 |
神農本草経 | 中品 |
中医分類 | 固渋薬 (収渋薬) |
薬能 | 斂肺, 渋腸, 生津, 安蛔. 肺虚久咳, 久痢滑腸, 虚熱消渇, 蛔厥, 嘔吐, 腹痛, 胆道蛔虫症に用いる. |
薬徴 | |
備考 | 日本薬局方外生薬規格2018収載品. ウメは古い時代に日本へ伝えられ,民間的に多くの疾患に用いられてきた.その薬物利用は4大別できる. (1)梅干 (2)青梅および梅の種子 (3)花および樹皮 (4)梅酢. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, KampoDB |
参考文献 | 選品 Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 254-256. |