牽牛子
(けんごし)
入手時名称:牽牛子 撮影場所:富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館 TMPW No.:2162 |
生薬別名 | |
生薬ラテン名 | Pharbitidis Semen |
生薬英名 | Pharbitis Seed |
科名 | ヒルガオ科 Convolvulaceae |
基原 | アサガオ Pharbitis nil Choisy (IPNI:270882-1) |
薬用部位 | 種子 |
選品 | 粒が大きくて水に沈むものが良品 (文献Q1)。 |
主要成分 | その他の脂肪族関連化合物 other aliphatic and related compounds - Pharbitin (約2%; pharbitic acid (ipurolic acid + glucose, rhamnose, quinovose) の糖部にtiglic adid, d-methyl-ethyl acetic acid, nilic acidが結合したもの) 植物ホルモン類 plant hormones - Gibberellin A26 (未熟種子) - Gibberellin A27 (未熟種子) - Gibberellin A29 (未熟種子) - Gibberellin A3 (未熟種子) - Gibberellin A8 (未熟種子) - それらのglucoside (未熟種子) - 脂肪油 (約11%) |
薬理作用 | 瀉下, 腎機能賦活. |
臨床応用 | 緩下及び峻下薬,利尿薬として,腹水腫脹,二便不利,宿食積滞,大便秘結などに応用する.駆虫作用もある.胃弱の者,妊婦には使用不可.長期連用はさける. |
頻用疾患 | 水腫, 腹水, 尿量減少, 便秘, 腹痛, 咳嗽, 回虫 |
含有方剤 | 八味疝気方 |
帰経 | 肺, 腎, 大腸 |
性 | 寒 |
味 | 苦 |
神農本草経 | |
中医分類 | 瀉下薬 (峻下逐水薬) |
薬能 | 瀉水通便,消痰逐飲,殺虫攻積.水腫脹満,二便不通,痰飲積聚,気逆喘咳,虫積腹痛,蛔虫,条虫病に用いる.妊婦は禁用,巴豆といっしょに用いない. |
薬徴 | |
備考 | 第十八改正日本薬局方収載品. 牽牛子には,種皮の色が黒色と白色の2種があるが,薬用には一般に黒色品(作用が激しい)が多く用いられる.緩下薬として0.1g/回,1~3回/日,分量を増やせば峻下薬となる. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp, KampoDB |
参考文献 | 選品 Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 302-304. |