瞿麦草
(くばくそう)
生薬別名 | |
生薬ラテン名 | Dianthi Herba |
生薬英名 | Lilac Pink Herb |
科名 | ナデシコ科 Caryophyllaceae |
基原 | - カラナデシコ (セキチク) Dianthus chinensis Linné (IPNI:153215-1) - ナデシコ (エゾコワラナデシコ) Dianthus superbus Linné (IPNI:153941-1) |
薬用部位 | 全草 |
選品 | |
主要成分 | トリテルペン系サポニン triterpenoid saponins - Gypsogenic acidをサポゲニンとするサポニン (カワラナデシコ 全草) |
薬理作用 | 瞿麦草の煎液は動物実験により腸管興奮作用があり,心臓抑制,血圧降下作用が認められる.また,顕著な利尿作用があり,塩化物の排出量が増加する. |
臨床応用 | 消炎,利尿薬として,水腫,小便不利,淋疾に応用する.また通経の効があり,特に「瞿麦子」は多量に用いると流産のおそれがあるとし,妊婦に禁忌である. |
頻用疾患 | 小便不利, 淋疾, 尿路結石, 月経困難 |
含有方剤 | |
帰経 | |
性 | |
味 | |
神農本草経 | |
中医分類 | 利水滲湿薬 |
薬能 | 利尿通淋,破血通経.熱淋,血淋,石淋,小便不通,淋瀝渋痛,月経閉止に用いる. |
薬徴 | |
備考 | D. chinensis と D. superbus は通常混入されて市販される.東北地区ではその他 D. amurensis Jacq., D. subulifolius Kitag., D. versicolor Fisch. などの全草を瞿麦として使用する.また寧夏省では D. orientalis Adams. を瞿麦として用いる.日本では全草はあまり用いられず,その種子を「瞿麦子」と称して用いる.日本産の瞿麦子はナデシコ D. superbus L. およびカワラナデシコ D. superbus L. subsp.longicalycinus (Maxim.) Kitam. の種子である.中国品もしばしば輸入される.かつて市販品の瞿麦子にはたびたび「葱子」即ちネギ Allium fistulosum L. var. giganteum Makino の種子を偽称していたことがあった.またタマネギ A. cepa L. の種子が出まわったこともあった.これらの偽品は破砕すると特異なニンニク様臭気を発するので鑑別しうる.「瞿麦子」は多量に用いると流産のおそれがあるため,妊婦に禁忌である. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK |
参考文献 | 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 66-67. |