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絡石藤
絡石藤
(らくせきとう)
生薬別名  
生薬ラテン名 Trachelospermi Caulis
生薬英名 Chinese Starjasmine Stem
科名 キョウチクトウ科 Apocynaceae
基原 タイワンテイカカズラ Trachelospermum jasminoides Lemaire (IPNI:82553-1)
薬用部位 帯葉茎枝
選品 根の白いものが良い (文献Q1)。
主要成分 その他の脂肪族関連化合物 other aliphatic and related compounds
- 高級脂肪族アルコール化合物 (P. serpens)
- 高級脂肪族カルボニル化合物 (P. serpens)

ステロール sterols
- Stigmasterol (P. serpens)
- β-Sitosterol (P. serpens)

アルカロイド alkaloids
- unspecified (F. pumila)
薬理作用 tracheloside は心臓に対して強心的な作用が認められたが,その作用発現は徐々であって,少量では呼吸,血圧,心運動の改善を認めるが,多量では呼吸,心運動を抑制する.家兎に対するこれらの抑制作用は1~2mg/kg(静脈注射)であった.
臨床応用 解熱,鎮痛,活血薬として,リウマチ性の疼痛,癰腫,切傷,咽喉痛,関節痛などに応用する.
頻用疾患 発熱, 瘀血, リウマチ, 切り傷, 咽喉痛, 関節痛, 筋肉の痙攣, 疼痛, 腰痛
含有方剤
帰経  
 
 
神農本草経  
中医分類 去風湿薬
薬能 去風通路,凉血消腫.風湿熱痺,筋脉拘攣,腰膝酸痛,喉痺,癰腫,跌捕損傷に用いる.
薬徴  
備考 オオイタビ F. pumila L. を正條品とし,江蘇省南部の市場品はこのもので土名を鬼鰻頭という.その他江蘇省徐州市薬材公司出荷品は,キョウチクトウ科(Apocynaceae)のタイワンテイカカズラ Trachelospermum jasminoides (Lindl.) Lem. (絡石)で,土名を絡石藤,爬山虎という.また江蘇省泰州専区東台県および淮陰専区薬材市場のものはニシキギ科(Celastraceae)のツルマサキ Euonymus fortunei (Turcz.) Hand.-Mazz.var. radicans (Sieb. ex Miq.) Rehd. = E. radicans Sieb. ex Miq. (扶芳藤)で,土名を絡石という.江蘇省新海連市薬材公司出荷品は,ブドウ科(Vitaceae) のツタ Parthenocissus tricuspidata (Sieb. et Zucc.) Planch. (地錦)で,土名を把山虎,梱石龍と称する.このように同一省内でも各種の全く異なった絡石藤があり,市場は大変混乱している.現在香港市場のものはアカネ科(Rubiaceae)のシラタマカズラ Psychotria serpens L. の茎および葉である.今後の調査により更に異物同名品が増える可能性があるので,品名統一を至急に行うべきであろう.
外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK
参考文献 選品
Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987.

主要成分
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 188-190.
 

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