茴香
(ういきょう)
入手時名称:小茴香 撮影場所:富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館 TMPW No.:4895 |
生薬別名 | 小茴香 |
生薬ラテン名 | Foeniculi Fructus |
生薬英名 | Fennel |
科名 | セリ科 Umbelliferae |
基原 | ウイキョウ Foeniculum vulgare Miller (IPNI:842680-1) |
薬用部位 | 果実 |
選品 | 外面は灰黄緑色~灰黄色。黒ずんだものは良くない。芳香が強く、噛んでやや甘味を有するものが良品 (文献Q1)。 |
主要成分 | 脂質 lipids - 脂肪油 モノテルペノイド monoterpenoids - Camphene - Camphor - d-Fenchone - d-Limonene - l-Limonene - p-Cymene - α-Pinene - β-Pinene - γ-Terpinene フェニルプロパノイド phenylpropanoids - Anethole - Estragole その他の芳香族誘導体 other aromatic derivatives - Anisaldehyde |
薬理作用 | 腸管蠕動運動促進(茴香油) |
臨床応用 | 芳香性健胃,駆風,去痰薬.香味料.漢方では鎮痛薬として,陰寒の小腹疼痛,疝気などに応用する. |
頻用疾患 | 四肢の冷え, 下腹痛, 睾丸痛, 陰嚢水腫, 上腹痛, 嘔吐, 食欲不振 |
含有方剤 | 安中散 , 安中散加茯苓 , 枳縮二陳湯 , 丁香柿蒂湯 |
帰経 | 肝, 腎, 脾, 胃 |
性 | 温 |
味 | 辛 |
神農本草経 | |
中医分類 | 温裏祛寒薬 (温裏薬) |
薬能 | 散寒止痛,理気和胃.寒疝腹痛,睾丸偏墜,痛経,少腹冷痛,腹(胃)脹痛,食少吐瀉,睾丸鞘膜積液に用いる. |
薬徴 | |
備考 | 第十八改正日本薬局方収載品. 大茴香はシキミ科(Illiciaceae)の Illicium verum Hook. fil. の果実である.これに対して F. vulgare の果実を小茴香(コウイキョウ)と呼ぶ. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp, KampoDB |
参考文献 | 選品 Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 209-210. |