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蓖麻子
蓖麻子
(ひまし)
生薬別名  
生薬ラテン名 Ricini Semen
生薬英名 Castor Seed
科名 トウダイグサ科 Euphorbiaceae
基原 トウゴマ Ricinus communis Linné (IPNI:355498-1)
薬用部位 種子
選品 新鮮な品がよい。酸敗しやすく、古いものは悪臭が強くなる (文献Q1)。
主要成分 その他の脂肪族関連化合物 other aliphatic and related compounds
- Ricinoleic acid
- 9,10-Dihydroxystearic acidのグリセライド

アルカロイド alkaloids
- Ricinine

その他の含窒素化合物 other nitrogen compounds
- Globrin
- Glucoprotein
- Lipase
- Nucleoalbumin
- Ricin
薬理作用 致死量(成人:毒性蛋白 ricin 7mg,毒性アルカロイド ricinine 0.16g.小児:なまのひ麻子5~6粒).
臨床応用 瀉下薬としてヒマシ油1回量20-30gを内服する.
頻用疾患 便秘, 食中毒
含有方剤
帰経 大腸, 肺
甘, 辛
神農本草経  
中医分類 瀉下薬
薬能 瀉下通滞,消腫抜毒.大便燥結,癰疽腫毒,喉痺,瘰癧に用いる.
薬徴  
備考 第14改正日本薬局方にヒマシ油が収載されている.種子からの採油法として,まず油滓を遠心分離後,活性白土による脱色を行う.次いで高温下(200-220℃),高真空で水蒸気蒸留を行い,脱酸・脱臭する方法が一般的である.種子の含油率はほぼ40-55%である.副作用として,悪心・嘔吐,腹痛などがある.また多量内服で下痢,消化産物の吸収不良,腸管上皮細胞損傷を引き起こす.現在では薬用とするより,工業用として印刷インキ,化粧用ポマード,印肉油,飛行機用減摩油などに多量消費される.
外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK
参考文献 選品
Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998.

主要成分
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 301-302.
 

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