蜂房
(ほうぼう)
| 生薬別名 | 露蜂房 |
| 生薬ラテン名 | Vespae Nidus |
| 生薬英名 | Honeycomb |
| 科名 | スズメバチ科 Vespidae |
| 基原 | - キボシアシナガバチ Polistes mandarinus de Saussure (GBIF:1310641) - スズメバチ Vespa mandarinia Smith (GBIF:5871429) |
| 薬用部位 | 昆虫の巣 |
| 選品 | なるべく大きくて、表面が黄と黒とで、紋様をなしてあり、よく雨露に打たれたものが良い (文献Q1)。 |
| 主要成分 | その他 others - カルシウム - 揮発油 - 蛋白 - 鉄 |
| 薬理作用 | 血液凝固作用(アルコール,エーテル,アセトン浸出物),利尿作用. |
| 臨床応用 | 退腫,消炎作用の他,解熱作用もあるので,外科的に,癰,瘰癧,痔瘻,頭癬,蜂螫腫疼,齲歯疼痛などに用いる.また鎮痙薬として,初生児の強直症,小児驚癇,抽ちくに応用する. |
| 頻用疾患 | 発熱, 痔瘻, 歯痛, 頑癬, 小便不利 |
| 含有方剤 | |
| 帰経 | |
| 性 | |
| 味 | |
| 神農本草経 | |
| 中医分類 | 外用薬 |
| 薬能 | 去風,功毒,殺虫,止痛.齲歯牙痛,瘡瘍腫毒,乳癰,瘰癧,皮膚頑癬,鵝掌風に用いる. |
| 薬徴 | |
| 備考 | 現在の商品規格には次の3種がある.(1)胡蜂房:胡蜂(野蜂)窩で色白く軟質.偏平な形のものが良品とされる.若い巣で大きく,硬質,ラッパ状のもの,または樓蜂房という階層状に営巣され,硬質で年を経た巣は薬用には供されない.(2)露蜂房:露天の箇所で採集された蜂房で,質の柔らかいものが最良である.山洞中の蜂房は色黒く,厚く固まり,品質はやや落ちる.(3)細蜂房:小さく背面に多数の黄色横紋がある蜂窩.形は長く,房孔は斜め上向き,色白く軟質である.これは良質で,楡樹の上に多い.蜂房の品質を鑑別するには,その品物が乾燥し,色白く,質は綿のように軽く軟らかく,指でつまむと弾力性があり,中に卵,幼虫,蛹その他の雑質物がないものを良品とする.もし,房内に木質物や草質物があり,質が脆く,あるいは房孔の大きなものは不合格品である.貯蔵には乾燥した通気性の良いところを選び,圧力を加えてはならない. 外部リンク: 民族薬物DB |
| 参考文献 | 選品 Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 346-347. |