メニュー  → 生薬学術情報  → 
蠐螬
蠐螬
(せいそう)
生薬別名  
生薬ラテン名 Holotrichiae Vermiculus
生薬英名 Holotrichia Larva
科名 コフキコガネ科 Lachnosterna
基原 - チョウセンクロコガネ Holotrichia diomphalia Bates (GBIF:4993823)
- その他類縁動物
薬用部位 幼虫の全乾燥体
選品  
主要成分
薬理作用 血管収縮作用(10000倍希稀液),利尿作用(大量).
臨床応用 駆瘀血剤として,内出血,捻挫,骨折,月経止に用いる.破傷風には,蠐螬の吐液を内服または外用する.外用としては,白内障,蕁麻疹,癰,疔,痔瘻,皮膚のただれ,外傷,眼,皮膚に異物が刺さったときなどに応用する.
頻用疾患 瘀血, 捻挫, 骨折, 月経困難, 破傷風, 白内障, 蕁麻疹, ただれ, 外傷, 痔瘻
含有方剤
帰経  
 
 
神農本草経  
中医分類 活血去瘀薬
薬能  
薬徴  
備考 鞘翅目 (Coleoptera),コフキコガネ科 (Lachnosterna)のチョウセンクロコガネ Holotrichia diomphalia Batesの幼虫の全乾燥体を基源としているが,このほか,同科の棕金亀子 H. sauteri Moser,スジコガネ科 (Anomala)のドウガネブイブイ Anomala carpulenta Motsch,および無翅黒金亀子 Trematodes tenebriodes Pallasを原昆虫に加えることもある.市販品としてのせいそうは,単一の種であることは稀で,コフキコガネ科 Lanchnosterna (=Melolonthinae),スジコガネ科 Anomala (=Rutelinae),ハナムグリ科 Protaetia (=Cetoniinae),カブトムシ科 Dynastidaeなどの幼虫が含まれている場合が多い.また市販品中には,コフキコガネ科で日本にも産するオオクロコガネ Lachnosterna morosa Waterhouseの近縁のものもみられる.『名医別録』などには,せいそうは,背を下にして移動するように記しているが,市販品中には,この習性をもつハナムグリ科のシロテンハナムグリ Protaetia orientalis Gory et Percheronと見なされる幼虫がある.上記いずれの科も極めて多くの種類があり,幼虫の種までの分類は非常に困難である.なお,台湾では,コフキコガネ Melolontha japonica Burmeisterの幼虫が用いられる.
外部リンク: 民族薬物DB
参考文献 主要成分
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 344-346.
 

TOPICS

遺伝子解析情報

活性試験情報

生薬成分の代謝情報

伝統医薬データベース


富山大学和漢医薬学総合研究所
研究開発部門
資源開発分野
資源科学領域
〒930-0194
富山県富山市杉谷 2630
TEL: 076-434-7601
FAX: 076-434-5064