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夏枯草
夏枯草
(かごそう)
夏枯草
入手時名称:夏枯草
撮影場所:富山大学 和漢研 民族薬物資料館
TMPW No.:7506

生薬別名  
生薬ラテン名 Prunellae Spica
生薬英名 Prunella Spike
科名 シソ科 Labiatae
基原 ウツボグサ Prunella vulgaris var. lilacina Nakai
薬用部位 花穂
選品 花穂のみで形が整い、褐色を呈す物が良品。葉、茎の混入品は良くない (文献Q1)。江蘇省南京地区産が良品。
主要成分 その他の脂肪族関連化合物 other aliphatic and related compounds
- 有機酸 (P. vulgaris subsp. asiatica)

トリテルペノイド triterpenoids
- Fenchone (P. vulgaris subsp. asiatica)
- Prunellin (P. vulgaris subsp. asiatica)
- Ursolic acid (P. vulgaris subsp. asiatica)

ステロイド steroids
- Ajugalactone (A. decumbens)
- Ajugasterone B (A. decumbens)
- Ajugasterone C (A. decumbens)

ステロール sterols
- β-Sitosterol (A. bracteosa)
- γ-Sitosterol (A. bracteosa)

昆虫変態ホルモン ecdysones & phytoecdysones
- Cyasterone (A. decumbens)
- β-Ecdysone (A. decumbens)

フラボノイド flavonoids
- unspecified (P. vulgaris subsp. asiatica)

タンニン tannins
- unspecified (P. vulgaris subsp. asiatica)

アルカロイド alkaloids
- アルカロイド様の心臓興奮作用物質 (A. bracteosa)

その他 others
- K塩 (P. vulgaris subsp. asiatica)
薬理作用 弱い強心利尿作用(ursolic acid,prunellin).
臨床応用 降圧利尿,消炎薬として,水腫,小便不利,淋疾,瘰癧などに応用する.
頻用疾患 目の充血, 頭痛, めまい, いらいら, 眼痛, リンパ節結核, 甲状腺腫, 乳腺腫, 耳下腺腫, 水腫, 小便不利, 淋疾
含有方剤
帰経 肝, 胆
苦, 辛
神農本草経 下品
中医分類 清熱薬 (清熱瀉火薬)
薬能 降圧利尿,消炎薬として,水腫,小便不利,淋疾,瘰癧などに応用する.
薬徴  
備考 第十八改正日本薬局方収載品.
韓国産夏枯草の一部はビャクダン科(Santalaceae)のカナビキソウ Thesium chinense Turcz. の全草で「土夏枯草」とも称す.中国産の「白毛夏枯草」は,シソ科(Labiatae)のキランソウ(筋骨草)Ajuga decumbens Thunb. またはその他 Ajuga 属植物の全草.雲南省の一部では A. bracteosa Wall. の全草を夏枯草と称している.キランソウは日本で民間薬として胃腸薬,できものの薬,浴湯料などとされる.
外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp
参考文献 選品
Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998.

主要成分
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 119-121.
 

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