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常山
常山
(じょうざん)
生薬別名  
生薬ラテン名 Dichroae Radix
生薬英名 Antifeverile Dichroa Root
科名 ユキノシタ科 Saxifragaceae
基原 ジョウザンアジサイ Dichroa febrifuga Loureiro (IPNI:790930-1)
薬用部位
選品 小くさぎと言う小木の根を採ったもので、黄色をしたものが良いとされる (文献Q1)。
主要成分 クマリン類 coumarins
- Umbelliferone

アルカロイド alkaloids
- Dichroidine
- Febrifugine
- Isofebrifugine
- α-Dichroine
- β-Dichroine
- γ-Dichroine

その他の含窒素化合物 other nitrogen compounds
- 4-Quinazolone
薬理作用 抗マラリア(水浸剤,beta-dichroine, gamma-dichroine).強心,解熱(煎剤).
臨床応用 マラリアの要薬.解熱,吐痰薬として,各種のマラリア性疾患,胸脇脹満,痰飲積聚して吐けない病状など.
頻用疾患 胸が苦しい, 喀痰できない, 往来寒熱
含有方剤
帰経 肺, 肝, 心
苦, 辛
神農本草経  
中医分類 催吐薬
薬能 涌吐痰涎,截瘧.痰飲停聚,胸膈痞塞,瘧疾に用いる.
薬徴  
備考 常山には異物同名品が多い.
和の常山及び,臭常山:ミカン科の コクサギ Orixa japonica Thunb. の根.
・ 白常山:アカネ科の Mussaenda parviflora Miq. および M. divaricata Hutch. の根.
・ 海州常山:クマツヅラ科の クサギ Clerodendron trichotomum Thunb. の根.
・ 土常山:ユキノシタ科の Hydrangea aspera Buch.-Ham. ex D.Don 及び H. strigosa Rehd.の根,その他同属植物の根.ハイノキ科の タイワンサワフタギ Symplocos chinensis Druce, クマツヅラ科の Vitax negundo L. 及びニンジンボク V. cannabifolia Sieb. et Zucc. の根も土常山と称す.
・ 山常山:メギ科の Berberis sibirica Pallas 等の Berberis 属植物の根など.
外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK
参考文献 選品
Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987.

主要成分
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 146-149.
 

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