枇杷葉
(びわよう)
入手時名称:枇杷葉 撮影場所:富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館 TMPW No.:7642 |
生薬別名 | 蘇杷葉, 広杷葉 |
生薬ラテン名 | Eriobotryae Folium |
生薬英名 | Loquat Leaf |
科名 | バラ科 Rosaceae |
基原 | ビワ Eriobotrya japonica Lindley (IPNI:724793-1) |
薬用部位 | 葉 |
選品 | なるべく青みを帯びた新しいものほど良いとされる (文献Q1)。 |
主要成分 | トリテルペノイド triterpenoids - Maslinic acid - Oleanolic acidの配糖体 - Ursolic acid タンニン tannins - unspecified 青酸化合物 cyanogenic compounds - Amygdalin 含硫アルカロイド及びその他の化合物 sulfur containing alkaloids - Vitamin B1 その他 others - Citric acid - Tartaric acid |
薬理作用 | 抗菌(煎液:黄色ブドウ球菌). |
臨床応用 | 鎮咳,鎮嘔,清涼,去痰,利尿,健胃薬として,久しい咳,暑気中り,浮腫などに用いる.民間的に皮膚炎やあせもに,葉を煎じた汁で湿布する.浴湯料に応用される. |
頻用疾患 | 咳嗽,呼吸困難,喉の乾燥,百日咳,悪心,嘔吐,口渇,暑気あたり,浮腫 |
含有方剤 | 甘露飲 , 辛夷清肺湯 |
帰経 | 肺, 胃 |
性 | 平 |
味 | 苦 |
神農本草経 | |
中医分類 | 化痰止咳薬 |
薬能 | 清肺止咳,降逆止嘔.肺熱咳嗽,気逆喘急,胃熱嘔逆,煩熱口渇に用いる。 |
薬徴 | |
備考 | 第十八改正日本薬局方収載品. 枇杷葉の用法:葉の裏面の毛をよく取り去り,鎮咳,去痰には炙って用い,胃を和し嘔を止めるのには生の葉を用いる.江戸時代に,枇杷の葉の毛を除いてから乾燥したものを主剤とした処方「枇杷葉湯」が暑気払いに用いられた.構成生薬は藿香,木香,呉茱萸,肉桂,枇杷葉,甘草,莪朮である.この処方は和方であるとされているが,由来を遡れば元は中国明代の処方である. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp, KampoDB |
参考文献 | 選品 Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 80-82. C2) 生薬学概論, p. 289. |