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沙参
沙参
(しゃじん)
南沙参
入手時名称:南沙参
撮影場所:富山大学 和漢研 民族薬物資料館
TMPW No.:69

生薬別名 南沙参
生薬ラテン名 Adenophrae Radix
生薬英名 Adenophora Root
科名 キキョウ科 Campanulaceae
基原 - Adenophora tetraphylla Fischer (IPNI:139527-1)
- マルバノニンジン Adenophora stricta Miquel (IPNI:139516-1)
- Adenophora hunanensis Nannfeldt (IPNI:139440-1)
- Adenophora triphylla A.De Candolle (IPNI:139531-1)
薬用部位
選品 肥大した長円錐形で、内部の白い充実したものが良い (文献Q1)。
主要成分 トリテルペノイド triterpenoids
- Lupenone (A. stricta subsp. sessilifolia)
- Sessilifolic acid 3-O-isovalerate (A. stricta subsp. sessilifolia)
- 24-Methylene cycloartanol (A. stricta subsp. sessilifolia)

ステロール sterols
- Ikshusterol (A. stricta subsp. sessilifolia)
- β-Sitosterol (A. stricta subsp. sessilifolia)
- β-Sitosteryl glucoside (A. stricta subsp. sessilifolia)
- β-Sitosteryl palmitate (A. stricta subsp. sessilifolia)
- β-Sitosteryl pentadecanoate (A. stricta subsp. sessilifolia)
薬理作用 未詳
臨床応用 鎮咳, 去痰, 強壮薬として, 虚弱体質者の慢性の咳嗽, 喘咳, 肺痿, 小便不利などに用いる.
頻用疾患 咳嗽, 乾咳, 口渇, 発熱, 慢性気管支炎
含有方剤
帰経 肺, 胃
微寒
神農本草経  
中医分類 補陰薬
薬能 養陰清肺,化痰,益気.肺熱燥咳,陰虚労嗽,乾咳痰粘,気陰不足,煩熱口乾に応用する.
薬徴  
備考 日本薬局方外生薬規格2018収載品.
中国産の沙参には南沙参と北沙参がある。キキョウ科の Adenophora 属に由来するものを南沙参と称し、北沙参はセリ科の Glehnia littoralis Fr. Schmidt et Miquel ハマボウフウの外皮を去った根である.南沙参は去痰作用が強く、北沙参は滋陰の力が強いとされる。 韓国産の沙参はキキョウ科の Codonopsis lanceolata (Sieb. et Zucc.) Trautv. ツルニンジンの根である。この種は朝鮮名を「Totok」と言い,日本の「ととき」の語源になっている。 日本産の沙参は Adenophora triphylla A. DC. var. japonica Hara ツリガネニンジンの根を主とする。
外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK
参考文献 選品
Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998.

主要成分
C1) 生薬, 44, 98-100 (1990).
 

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