甘遂
(かんつい)
生薬別名 | |
生薬ラテン名 | Kansui Radix |
生薬英名 | Gansui Root |
科名 | トウダイグサ科 Euphorbiaceae |
基原 | Euphorbia kansui S.L.Liou ex S.B.Ho (IPNI:928539-1) |
薬用部位 | 根 |
選品 | 指頭大で、外面に赤斑があり、内部が白くてよく緊ってある連珠状のものが良いとされる (文献Q1)。 |
主要成分 | ジテルペノイド diterpenoids - Kansuinine A - Kansuinine B - Kansuiphorin A - Kansuiphorin B - 13-Hydroxyingenol トリテルペノイド triterpenoids - Euphol - Euphorbol - Tirucallol |
薬理作用 | 瀉下作用(アルコールエキス).鎮痛(kansuinine A). 生の甘遂は毒性大. |
臨床応用 | 峻下,利水薬として,水腫,腹満,胸痛などに応用する.また助膜炎や日本住血吸虫症の後期の腹水に用いる.漢方では大戟と共に泄水の聖薬とされる.虚弱体質の人や妊婦には禁忌. |
頻用疾患 | 腹水, 浮腫, 口渇, 尿量減少, 便秘, 胸水, 胸が苦しい, 呼吸困難, 癲癇, 皮膚化膿症 |
含有方剤 | 十棗湯 , 大陥胸湯 |
帰経 | 肺, 腎, 大腸 |
性 | 寒 |
味 | 苦 |
神農本草経 | 下品 |
中医分類 | 峻下逐水薬 |
薬能 | 瀉水逐飲,消腫散結.水腫脹満,胸腹積水,痰飲積聚,気逆喘咳,二便不利,風痰癲癰,癰腫瘡毒に用いる. |
薬徴 | |
備考 | 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK |
参考文献 | 選品 Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987. 主要成分 C1) Tetrahedron Lett., 29, 2529-2532 (1974). C2) J. Nat. Prod., 54, 823-829 (1991). C3) Tetrahedron Lett., 21, 1697-1705 (1975). C4) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 53-54. |