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益智
益智
(やくち)
益智
入手時名称:益智
撮影場所:富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館
TMPW No.:16211

生薬別名 益智仁
生薬ラテン名 Alpiniae Fructus
生薬英名 Bitter Cardamon
科名 ショウガ科 Zingiberaceae
基原 Alpinia oxyphylla Miquel (IPNI:795356-1)
薬用部位 果実
選品 大粒で外面が淡黄色~淡黄かっ色を呈する芳香の強いものが良品 (文献Q1)。
主要成分 モノテルペノイド monoterpenoids
- Camphor
- Cineole
- Terpinen-4-ol
- p-Cymene
- β-Pinene

セスキテルペノイド sesquiterpenoids
- Nootkatone
- Zingiberene
- Zingiberol
- α-Copaene
- α-Humulene
- β-Caryophyllene
- β-Salinene

フラボノイド flavonoids
- Chrysin
- Izalpinin
- Tectochrysin
- 3,5-Dihydroxy7,4'-dimethoxyflavone

ジアリールヘプタノイド diarylheptanoids
- Yakuchinone A
- Yakuchinone B
薬理作用 抗潰瘍作用(アセトンエキス, nootkatone).
臨床応用 芳香性健胃,整腸薬として,消化器官の機能が衰えたとき,消化不良の下痢,神経性下痢などに応用する.縮砂と同様に応用
頻用疾患 腹痛, 冷え, 消化不良, 下痢, 食欲不振, よだれ, 精液漏れ, 頻尿
含有方剤
帰経 脾, 腎
神農本草経  
中医分類 補陽薬
薬能 温脾止瀉,摂唾涎,暖腎固精縮尿.脾寒泄瀉,腹中冷痛,口多唾涎,腎虚遺尿,小便頻数,遺精白濁に用いる.
薬徴  
備考 第十八改正日本薬局方収載品.
益智の薬能は「補骨脂」と似ているが,補骨脂は腎に偏って作用し,益智は脾に偏って作用する.益智は腎虚陽萎,腰膝冷痛は治し得ない.
外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp
参考文献 選品
Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998.

主要成分
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 238-239.
C2) 生薬学概論, p. 322.
C3) 日局, p. 294.
 

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