紫花地丁
(しかじちょう)
生薬別名 | 薫菜地丁, 犂頭草 |
生薬ラテン名 | Violae Herba |
生薬英名 | Tokyo Violet Herb |
科名 | スミレ科 Violaceae |
基原 | ノジスミレ Viola yedoensis Makino (IPNI:869562-1) |
薬用部位 | 全草 |
選品 | |
主要成分 | 脂肪酸関連化合物 fatty acids related compounds - Cerotic acid (V. yedoensis) - 不飽和酸 (V. yedoensis) フラボノイド flavonoids - フラボン配糖体 (V. yedoensis) その他 others - 粘液質 (V. yedoensis) |
薬理作用 | 抗菌作用(煎液:連鎖状球菌,緑膿菌等) |
臨床応用 | 解毒,抗炎症,鎮痙薬として,各種の化膿性疾患に煎服,または外用される. |
頻用疾患 | 痙攣, 丹毒, 毒蛇咬傷 |
含有方剤 | |
帰経 | |
性 | |
味 | |
神農本草経 | |
中医分類 | 清熱解毒薬 |
薬能 | 清熱解毒,涼血消腫,疔瘡腫毒,癰疽発背,丹毒,毒蛇咬傷に用いる. |
薬徴 | |
備考 | 地丁の其源植物として以下のものが知られている. 1) 紫花地丁,薫菜地丁,犂頭草: スミレ科(Violaceae)のスミレ Viola mandshurica W. Becker, コスミレ V. japonica Langsd., ノジスミレ V. yedoensis Makino, ニョイスミレ V. verecunda A. Gray, ツクシスミレ V.diffusa Gingins, シロスミレ V. patrinii DC.などスミレ Viola属植物の全草を乾燥したもの.1種類のみの商品もあり,また2~3種が混入されているものもある. 2) 甜地丁,米口袋地丁: マメ科(Leguminosae)イヌゲンゲ Amblytropis multiflora (Bunge) Kitagawa の根あるいは根をつけた全草を乾燥したもの.江蘇省では地丁草,山東省では労鼠尾根と称す. 3)苦地丁,紫薫地丁: ケシ科(Papaveraceae)の Corydalis bungeana Turcz. の全草を乾燥したもの.天津では紫花地丁,河北省では苦丁花と称する. 4) 華南地丁,龍胆地丁: リンドウ科(Gentianaceae)の Gentiana loureirii Griseb. の全草を乾燥したもの. 5) 竹葉地丁: ヒメハギ科(Polygalaceae)のヒメハギ Polygala japonica Houtt. の全草を乾燥したもの. 以上が中国大陸で一般に市販されているものであるが,香港市場には1), 4), 5)が出まわっている.また韓国産の紫地丁6)と称するものは,ノボタン科(Melastomataceae)のヒメボタン Osbeckia chinensis L. の全草を乾燥したものである. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK |
参考文献 | 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 4-6. |