芫花
(げんか)
入手時名称:芫花 撮影場所:富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館 TMPW No.:7827 |
生薬別名 | |
生薬ラテン名 | Daphnis Genkwae Flos |
生薬英名 | Lilac Daphne Flower Bud |
科名 | ジンチョウゲ科 Thymelaeaceae |
基原 | フジモドキ (チョウジザクラ) Daphne genkwa Siebold et Zuccarini (IPNI:831227-1) |
薬用部位 | 花蕾 |
選品 | 開花前にとった花蕾のみからなっている、花の乱れがなく、苦味の強い、香気の高いものほど良い (文献Q1)。 |
主要成分 | ステロール sterols - β-Sitosterol フラボンとフラボノール flavones & flavonols - Apigenin - Genkwanin - Hydroxygenkwanin その他の芳香族誘導体 other aromatic derivatives - Benzoic acid |
薬理作用 | 抗真菌 (水浸剤: 皮膚真菌), 利尿 (煎剤). 血圧降下, 子宮収縮, 呼吸促進 (genkwanin). 鎮咳, 去痰 (hydroxygenkwanin). |
臨床応用 | 峻下,利水,去痰薬として,心臓性喘息,水腫脹満,胃及び十二指腸潰瘍などに応用する.虚弱体質の人や妊婦には不可. |
頻用疾患 | 腹水, 浮腫, 尿量減少, 便秘, 胸水, 咳嗽, 胸痛, 脇痛, 頭部白癬症, 回虫 |
含有方剤 | 十棗湯 |
帰経 | 肺, 脾, 腎 |
性 | 温 |
味 | 辛 |
神農本草経 | 下品 |
中医分類 | 瀉下薬 (峻下逐水薬) |
薬能 | 瀉水逐飲,解毒殺虫.水腫脹満,胸腹積水,痰飲積聚,気逆喘咳,二便不利に用いる.疥癬禿瘡,凍瘡に外用する. |
薬徴 | 水を逐うを主るなり。傍ら咳掣痛を治す。 |
備考 | しばしば蕘花 (Wikstroemia chamaedaphne Meissnの花蕾) と混用される. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK |
参考文献 | 選品 Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, p. 112. |