菖蒲根
(しょうぶこん)
入手時名称:菖蒲根 撮影場所:富山大学 和漢研 民族薬物資料館 TMPW No.:8630 |
生薬別名 | 菖蒲, 水菖蒲, 蔵菖蒲 |
生薬ラテン名 | Acori Rhizoma |
生薬英名 | Sweet Flag Root |
科名 | サトイモ科 Araceae |
基原 | ショウブ Acorus calamus Linné (IPNI:84009-1) |
薬用部位 | 根茎 |
選品 | 未詳 |
主要成分 | 脂肪酸 fatty acids - n-Heptylic acid セスキテルペノイド sesquiterpenoids - Acorone - Acoronene - Calameone - Isocalamendiol フェニルプロパノイド phenylpropanoids - Eugenol - Methyleugenol - β-Asarone - γ-Asarone その他の芳香族誘導体 other aromatic derivatives - Asarylaldehyde |
薬理作用 | 抗菌(皮膚真菌),鎮静作用(asarone) |
臨床応用 | 芳香性健胃薬(悪心,嘔吐を催すので余り用いない).民間的に根茎及び葉を浴湯料とする. |
頻用疾患 | 食欲不振, 腹満, 腹痛, 下痢 |
含有方剤 | |
帰経 | 心, 胃 |
性 | 温 |
味 | 辛 |
神農本草経 | 上品 |
中医分類 | 開竅薬 |
薬能 | 温胃,消炎止痛.補胃腸,消化不良,食物積滞,白喉,炭疽等に用いる. |
薬徴 | |
備考 | ショウブは端午の節句にヨモギとともに束ねて軒端にかけたり、風呂に入れて葉湯にするなど、平安のころから利用されてきた。 日本、中国、インドを含むユーラシア大陸からマレーシア熱帯地域、北アメリカまで広く分布し、各地で薬用に供される。 インドのアーユルヴェーダでは Vacha と称して、腹痛、嘔吐、記憶力低下、知能障害、気管支炎、鼻性頭痛、精神病などに応用される。 本種は産地によって精油成分組成が大きく異なり (植物の染色体数の分化による) 、インド産は asarone を主成分にする。 肝障害や悪性腫瘍を生じるとして規制している国や禁止している国がある。 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK |
参考文献 | 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 145-146. |