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蘇合香
蘇合香
(そごうこう)
生薬別名  
生薬ラテン名 Styrax
生薬英名 Storax
科名 マンサク科 Hamamelidaceae
基原 Liquidambar orientalis Miller (IPNI:430714-1)
薬用部位 樹幹を傷つけて採集したバルサム
選品 灰褐色を呈し、棒ですくうと粘り気のある伸びの良い滓のないものが良い (文献Q1)。
主要成分 フェニルプロパノイド phenylpropanoids
- Cinnamic acid
- Cinnamyl cinnamate
- Ethyl cinnamate
- Ethylvanillin
- Phenylethylene
- Phenylpropyl cinnamate
- Vanillin

その他 others
- α-Styresinol
- β-Styresinol
- β-Styresinolのケイヒ酸エステル
薬理作用 刺激作用.抗菌作用.抗炎症作用.潰瘍創傷癒合促進作用.
臨床応用 かつて気管支カタルに内服され,また疥癬などに外用されたが,現在ではほとんど薬用とせず,香料として用いられている.
頻用疾患 中風, 胸腹痛
含有方剤
帰経  
 
 
神農本草経  
中医分類 開竅薬
薬能 開竅,へき穢,止痛.中風痰厥,卒然昏倒,胸腹冷痛,驚癇に用いる.
薬徴  
備考 中国長江流域,華南,台湾に分布する同属のフウ Liquidambar formosana Hance (楓,楓香樹)の樹脂を 「楓香脂」 と称し,同様に用いる.また福建省の L. edentata Merr.,広東省の L. chinensis Champ. の樹脂も利用できる可能性がある.米国イリノイ州~中米に分布する L. styraciflua L. から得られる固形樹脂を 「アメリカ蘇合香」 “Sweet Gum” と称し,以前 『米国薬局方』 に収載されたことがあるが,現在では用いられない.
外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK
参考文献 選品
Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987.

主要成分
C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 207-208.