蘇木
(そぼく)
入手時名称:蘇木 撮影場所:富山大学 和漢研 民族薬物資料館 TMPW No.:2641 |
生薬別名 | 蘇方木 |
生薬ラテン名 | Sappan Lignum |
生薬英名 | Sappan Wood |
科名 | マメ科 Leguminosae |
基原 | Caesalpinia sappan Linné (IPNI:482900-1) |
薬用部位 | 心材 |
選品 | 外皮は白色であるが、内部の木心はなるべく深紅色をしているものが良いとされる (文献Q1)。 |
主要成分 | モノテルペノイド monoterpenoids - d-α-Phellandrene ネオフラバノイドとホモイソフラボノイド neoflavanoids & homoisoflavonoids - Brasilein - Brasilin |
薬理作用 | 嘔吐, 瀉下, 催眠 (大量で麻酔). 中枢抑制. 抗菌 (ジフテリア菌, 肝炎双球菌, パラチフス菌, 痢疾杵菌, 黄色ブドウ球菌など). |
臨床応用 | 駆瘀血, 通経, 鎮痛, 抗炎症薬として, 産後悪阻,閉経, 腹痛, 月経不調, 癰痛, 打撲傷などに用いる. 染料としての用途が多い. |
頻用疾患 | 月経痛, 無月経, 産後お阻, 打撲外傷による腫脹・疼痛, 蕁麻疹, そう痒, 中風, 破傷風 |
含有方剤 | 通導散 |
帰経 | 心, 肝, 脾 |
性 | 平 |
味 | 甘, 鹹 |
神農本草経 | |
中医分類 | 理血薬 (活血去瘀薬) |
薬能 | 行血去瘀,消腫止痛.経閉痛経,産後瘀阻,胸腹刺痛,外傷腫痛に用いる. |
薬徴 | |
備考 | 第十八改正日本薬局方収載品. 蘇木は古来,絳(あか)色染料に用いられた.ブラジル木(Fernambuci Lignum, Brasil Wood)は南米に産する Caesalpinia echinata Lamarck の心材で,蘇木(スオウの心材)と同様に黄色色素のbrasilin(酸化されてbrasilein紅色になる)を含む. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp, KampoDB |
参考文献 | 選品 Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 184-186. |