冬葵子
(とうきし)
生薬別名 | 莔麻 |
生薬ラテン名 | Abutili Semen |
生薬英名 | Chingma Abutilon Seed |
科名 | アオイ科 Malvaceae |
基原 | イチビ Abutilon theophrasti Medikus (IPNI:1044174-2) |
薬用部位 | 種子 |
選品 | |
主要成分 | 脂肪酸関連化合物 fatty acids related compounds - 脂肪油 (詳細不明) |
薬理作用 | |
臨床応用 | 利尿,緩下,催乳薬として,小便不利,便秘,水腫,淋病および乳汁の分泌促進に応用する. |
頻用疾患 | 小便不利, 乳汁分泌不全, 便秘, 水腫, 淋疾 |
含有方剤 | |
帰経 | 大腸, 小腸, 膀胱 |
性 | 平 |
味 | 苦 |
神農本草経 | |
中医分類 | 利水滲湿薬 |
薬能 | 清熱解毒,利湿,退翳.赤白痢疾,淋証渋痛,癰腫瘡毒,目生翳膜に用いる. |
薬徴 | |
備考 | 苘麻シマイチビ A. indicum Sweet の種子も用いられる可能性がある.四川省では 「苘麻子」 ,山西省では 「葵子」 と称する.本植物はインドでは古くから,種子のみでなく,葉,茎,根も薬用としている.古来冬葵子はアオイ科(Malvaceae)のフユアオイ Malva verticillata L. の種子を正條品とすべきである.しかし,今日市場の冬葵子は Malva属のものではなく,すべてイチビAbutilon theophrasti の種子である.この植物は,「莔麻(ぼう麻)」と称し『新修本草』に「苘実」として初めて収載されたもので,以来本種の種子が用いられている.今後この「苘麻子」が「冬葵子」の代用となりうるかどうかは研究すべき課題である.中華人民共和国薬典(2015)には「苘麻子」として Abutilon theophrasti の種子が収載されている. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK |
参考文献 | 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 325-326. |