皂莢
(そうきょう)
生薬別名 | 大皂角, 唐皂莢, 猪牙皂 |
生薬ラテン名 | Gleditsiae Fructus |
生薬英名 | Chinise Honeylocust Abnormal Fruit |
科名 | マメ科 Leguminosae |
基原 | トウサイカチ Gleditsia sinensis Lamarck (IPNI:496614-1) |
薬用部位 | 未熟果実, 成熟果実 |
選品 | |
主要成分 | その他の芳香族誘導体 other aromatic derivatives - Mollisacacidin (G. japonica 材) プリン誘導体 purine derivatives - Triacanthine (G. japonica 葉) その他 others - Gledinin (G. sinensis 種子) |
薬理作用 | 皂莢には比較的強い溶血作用がある.また皂莢の水浸剤(1:3)は試験管内において数種の皮膚真菌ならびに大腸菌,チフス菌,パラチフス菌,緑膿菌,変形菌などグラム陰性菌に対して抑制作用がある. |
臨床応用 | 去痰,利尿薬として,気管支炎の咳嗽,淋疾などに用いる.刺激作用があるので注意を要する.また民間では石鹸の代用,浴湯料に用いる. |
頻用疾患 | 痰, 咳嗽, 淋疾, 中風, 気管支炎 |
含有方剤 | |
帰経 | 肺, 大腸 |
性 | 温 |
味 | 辛, 鹹 |
神農本草経 | |
中医分類 | 化痰薬 |
薬能 | 去痰開窮,散結消胖.中風口噤,昏迷不醒,癲癇痰盛,関竅不通,喉痺痰阻,頑痰喘咳,咳痰不爽,大便燥結に用い,癰腫に外用する. |
薬徴 | |
備考 | トウサイカチ G. sinensis Lamarck の未熟果実を乾燥したものが猪牙そう,牙そう,小牙そう,眉そう,成熟果実を乾燥したものがそう角,大そう角,懸刀,唐そう莢である.唐そう莢と称するものの中には未成熟品もある.かつて猪牙そうの原植物はホソミサイカチ G. officinalis Hemsley とされてきたが,果実の比較から,トウサイカチとホソミサイカチは同一種であることが判明した.『証類本草』の付図にはこれを2種として記載している.日本産のものはサイカチ G. japonica Miq. の成熟果実を乾燥したもの.種子を「そう角子」,幹の刺を「そう角刺」と称し薬用とする. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK |
参考文献 | 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 248-249. |