馬藺子
(ばりんし)
| 生薬別名 | |
| 生薬ラテン名 | Iridis Semen |
| 生薬英名 | Iris Seed |
| 科名 | アヤメ科 Iridaceae |
| 基原 | ネジアヤメ Iris pallasii Fischer (IPNI:438938-1) |
| 薬用部位 | 種子 |
| 選品 | |
| 主要成分 | 脂肪酸関連化合物 fatty acids related compounds - 脂肪油 |
| 薬理作用 | 馬藺子のアルコールエキスを,雌のマウスに内服さすと,卵の抗生育,抗着床作用がある.この作用は種皮にあって,種仁にない.馬藺子の避妊作用は動物実験ではある程度有効であるが,臨床的には確実性がなく,月経の時期,量に不定の影響を及ぼし,帯下がやや多くなるなどの副作用があるので,避妊薬としては不完全なものである. |
| 臨床応用 | 止血,利尿,解毒薬として,吐血,衂血,婦人の月経過多,帯下,疝痛,咽喉腫痛,癰腫などに応用する. |
| 頻用疾患 | 小便不利, 吐血, 鼻血, 月経過多, 帯下, 咽喉痛 |
| 含有方剤 | |
| 帰経 | |
| 性 | |
| 味 | |
| 神農本草経 | |
| 中医分類 | 止血薬 |
| 薬能 | 皮膚寒熱,胃中熱気,風寒湿痺を治し,筋骨を堅くする. |
| 薬徴 | |
| 備考 | 新彊省では同属の Iris halophila Pall. の種子を同様に馬藺子と称して薬用にしている.根(馬藺根),葉(馬藺葉),花(馬藺花)も薬用とする.『神農本草経』には「蠡花,葉,白虫を去る」とあり,『名医別録』にも「喉痺を療す.多く服せば人をして塘洩せしめる」とその薬効を誌している.ネジアヤメは中国北部原産の植物で,日本に往時渡来したものである. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK |
| 参考文献 | 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 337-338. |