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大戟
大戟
(たいげき)
生薬別名 京大戟
生薬ラテン名 Euphorbiae Radix
生薬英名 Euphorbia Root
科名 トウダイグサ科 Euphorbiaceae
基原 Euphorbia pekinensis Ruprecht (IPNI:347700-1)
薬用部位
選品  
主要成分 フラボノイド flavonoids
- Kaempferol
- Quercetin
- Quercitrin
- Rutin

加水分解性タンニンと関連化合物 hydrolyzable tannins & related compounds
- Corilagin
- Ellagic acid
- Geraniin
- Kaempferol-3-O-(2''''-O-galloyl)-β-D-glucoside
- Quercetin-3-O-(2''''-O-galloyl)-β-D-glucoside
- Quercetin-3-O-(2''''-O-galloyl)-β-D-rutinoside
- 1,3,4,6-tetra-O-Galloyl-β-D-glucose
- 3-O-Galloyl-(-)-shikimic acid

その他の芳香族誘導体 other aromatic derivatives
- Gallic acid
- Methyl gallate

その他 others
- (-)-Quinic acid
- (-)-Shikimic acid
薬理作用  
臨床応用 利水,峻下薬として,水腫,胸満,胸痛,痰飲,積聚に応用する.
頻用疾患 腹水, 水腫, 尿量減少, 便秘, 胸水, 胸脇が張って痛む, 咳嗽, 頚部リンパ節腫, 皮下結節
含有方剤 十棗湯
帰経 肺, 脾, 腎
神農本草経  
中医分類 峻下逐水薬
薬能 瀉水逐飲,消腫散結.水腫脹満,胸腹積水,痰飲積聚,気逆咳喘,二便不利,癰腫瘡毒,瘰癧痰核に用いる.妊婦は禁用.甘草と一緒に用いない.
薬徴  
備考 現在中国市場には,アカネ科の「紅芽大戟」,マメ科の「草大戟」,トウダイグサ科の「京大戟」の3種が出まわり,それぞれ科の異なる植物を「大戟」と称しているが,古来本草書に記された正條品の大戟は「京大戟」である.しかし現在わが国に輸入される大戟は「紅芽大戟」のみである.
紅芽大戟:アカネ科(Rubiaceae)の Knoxia valerianoides Thorel ex Pitard の根.
草大戟:マメ科(Leguminosae)の Lespedeza formosa (Vog.) Koehne または L. davidii Franch.の根皮.
新疆ウイグル自治区では,Euphorbia soongarica Boiss. の根を「大戟」と称して用いている.日本産「和大戟」はタカトウダイ,イブキダイゲキ E. pekinensis Rupr. var. japonensis Makino の根を2縦割して乾燥したものであるが,現在流通はしていない.韓国産大戟はナツトウダイ E. sieboldiana Morr. et Decne. の根である.
外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK
参考文献 主要成分
C1) Planta Med., 67, 501-504 (2001).
 

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