天門冬
(てんもんどう)
入手時名称:天門冬 撮影場所:富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館 TMPW No.:183 |
植物名:Asparagus cochinchinensis 撮影場所:中国, 江蘇省, 南京市 撮影日時:1986 撮影者:小松かつ子 |
生薬別名 | 天冬 |
生薬ラテン名 | Asparagi Radix |
生薬英名 | Asparagus Root |
科名 | ユリ科 Liliaceae |
基原 | クサスギカズラ Asparagus cochinchinensis Merrill (IPNI:531041-1) |
薬用部位 | 塊状根 |
選品 | 肉太く、緻密で黄白色半透明のものが良品。貴州省産 (川天冬) が品質がよい (文献Q1)。 |
主要成分 | ステロール sterols - β-Sitosterol ステロイドサポニン及びサポゲニン steroid saponins & sapogenins - Smilageninをアグリコンとするステロイドサポニン その他の芳香族化合物 other aromatic compounds - 5-Methoxy-methylfurfural アミノ酸 amino acids - Asparagine その他 others - 粘液質 |
薬理作用 | 抗菌作用(グラム陽性菌). |
臨床応用 | 鎮咳,利尿,緩和,滋養,強壮薬として,虚した状態の人の咳嗽,咳血,空咳などに用い,また大便燥結などにも応用する. |
頻用疾患 | 咳嗽, 乾咳, 無痰, 喀血, 呼吸困難, 慢性気管支炎, 結核, 痰に血が混ざる, 盗汗, 口渇, 便秘 |
含有方剤 | 黄耆別甲湯 , 甘露飲 , 滋陰降火湯 , 清肺湯 |
帰経 | 肺, 腎 |
性 | 大寒 |
味 | 甘, 苦 |
神農本草経 | 上品 |
中医分類 | 補養薬 |
薬能 | 養陰潤燥,清肺生津.肺燥干咳,頓咳痰粘,咽干口渇,腸燥便秘に用いる. |
薬徴 | |
備考 | 第十八改正日本薬局方収載品. 市場にはクサスギカズラの他,タチテンモンドウ Asparagus lucidus Lindl. var. pygmaeus Makino,A. filicinum Ham. および キジカクシ(龍鬚菜)A. schoberioides Kunth の根も出荷される可能性がある.天門冬は滋補肺腎の力が強く,麦門冬は清肺潤燥の力が強い.肺結核の燥咳には天門冬と麦門冬を同時に使用する. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, metabolomics.jp, KampoDB |
参考文献 | 選品 Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 33-34. C2) 生薬学概論, p. 336. |
遺伝子領域
Gene Region | |||||||||||||||||||
Nuclear | Chloroplast | Mitochondria | |||||||||||||||||
基原 | 5Ss | 18S | ITS1 | 5.8S | ITS2 | 26S | others | trnH-psbA | matK | trnK | trnK-rps16 | trnT-L | trnL | trnL-F | rbcL | rpoC1 | ndhF | others | |