竜骨
(りゅうこつ)
生薬別名 | 龍骨 |
生薬ラテン名 | Fossilia Ossis Mastodi |
生薬英名 | Longgu |
科名 | |
基原 | 大型ほ乳動物 |
薬用部位 | 化石化した骨 |
選品 | 類白色で、質が軽く、表面に舌をあてた時に吸着性の強いものを良品とする (文献Q1)。 |
主要成分 | その他 others Al, As, Ca, CaCO3, Cl, Cr, Cu, Fe, Hydroxyapatite, I, K, Mn, P, Rb, S, SiO2, St, Ti, U, Y, Zn, Zr |
薬理作用 | 未詳 |
臨床応用 | 収斂性鎮静薬として,臍下の動悸,驚狂,心腹煩満,心悸亢進,精神不安,不眠,失精,洩痢,漏下などの症状に応用する.一般に「牡蠣(ぼれい)」と共に用いる. |
頻用疾患 | 動悸, 健忘, 不眠, 多夢, 驚きやすい, 頭のふらつき, めまい, 自汗, 盗汗, 精液漏れ, 慢性下痢, 不正性器出血, 月経過多, 皮膚潰瘍, 外傷出血 |
含有方剤 | 桂枝加竜骨牡蛎湯 , 桂枝甘草竜骨牡蛎湯 , 桂枝去芍薬加蜀漆竜骨牡蛎湯 , 柴胡加竜骨牡蛎湯 |
帰経 | 心, 肝, 腎 |
性 | 平 |
味 | 甘, 渋 |
神農本草経 | 上品 |
中医分類 | 安神薬 |
薬能 | 平肝潜陽,鎮静安神,収斂固渋.肝陰不足,虚陽浮越,神志不安,驚癇,癲狂,遺精,帯下,虚汗,崩漏,久瀉久痢,吐血,便血に用いる. |
薬徴 | 臍下の動を主治する也。傍ら煩驚,失精を治す。 |
備考 | 第十八改正日本薬局方収載品. 中国では龍骨を商品上,「花龍骨(五花龍骨)」と「土龍骨」に大別している。「花龍骨」は華東地区に主産し,表面淡灰白色~淡褐色を帯びた灰色を呈し,灰黒色,褐色,黄色あるいは青色などの斑紋,條紋または松葉紋様の花紋がみられ,質はやや硬いが破砕し易く,容易に崩れて粉末状となる。「土龍骨」は華北,東北地区に主産し,表面に花紋がなく,断面は中空あるいは多孔質で,質は堅硬で破砕しにくいが,破砕すると小片状となる。「花龍骨」を上品とする。わが国に輸入されているものは主に「土龍骨」である。 外部リンク: 民族薬物DB, metabolomics.jp, KampoDB |
参考文献 | 選品 Q1) 難波 恒雄, 津田 喜典 編: 生薬学概論 (改訂第3版), 南江堂, 東京, 1998. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. II, pp. 356-358. |