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貝母
貝母
(ばいも)
浙貝(貝母)大 入手時名称:浙貝(貝母)大
撮影場所:富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館
TMPW No.:11361
Fritillaria thunbergii 植物名:Fritillaria thunbergii
撮影場所:日本, 東京都
撮影日時:1997
撮影者:小松かつ子

生薬別名 大和貝母, 浙貝母, 浙貝, 大貝, 珠貝, 浙貝片
生薬ラテン名 Fritillariae Bulbus
生薬英名 Fritillary Bulb
科名 ユリ科 Liliaceae
基原 アミガサユリ Fritillaria verticillata Willdenow var. thunbergii Baker
薬用部位 鱗茎
選品 外面が白く,裏面が黄褐色の小さなものが良いとされる (NI).
主要成分 ステロイドアルカロイド Steroidal alkaloids:
[F. thunbergii]: Fritilline, Fritillarine, Verticine (= Peimine), Verticilline, Apoverticine, Peiminoside, Peimisine, Peimiphine, Peimidine, Peimitidine;
[F. verticillata]: Fritilline A, Fritilline B, Peimisine, Verticilline, Verticine (= Peimine), Peiminoside, Verticinone (= Fritillarine = Peiminine), Isoverticine;
[F. roylei]: Peimidine, Peimiphine, Peimitidine, Peimisine, Verticine (= Peimine)
薬理作用 血圧降下(peimine,peiminoside).
臨床応用 鎮咳,去痰,排膿薬として,煩熱,喉痺,目眩,咳嗽,口渇などに応用する.浙貝は清熱,散結の力が川貝より強く,熱感があり痰のとれにくい咳嗽には浙貝を用いる.
頻用疾患 咳嗽, 咽痛, 少痰, 喀痰, 頚部リンパ節腫, 胸痛, 胸が苦しい, 肺化膿症, 皮下結節, 皮膚化膿症
含有方剤 葦茎合四順湯 , 益気養栄湯 , 桔梗白散 , 滋陰至宝湯 , 紫苑散 , 四順湯 , 清肺湯 , 当帰貝母苦参丸 , 当帰養血湯 , 人参養栄湯 [聖済] , 貝母湯 , 肺癰湯 , 百合固金湯 , 養肺湯
帰経 心・肺
微寒
甘・微苦
神農本草経 中品
中医分類 清化熱痰薬
薬能 清熱散結,化痰止咳.風熱犯肺,痰火咳嗽,肺癰,乳癰,瘰癧,瘡毒に用いる.
薬徴  
備考 浙貝母 (浙貝): Fritillaria thunbergii Miq., 湖北貝母: F. hupehensis Hsiao et K.C. Hsia, 川貝母 (川貝): F. cirrhosa D.Don, F. unibracteata Hsiao et K.C. Hsia, F. przewalskii Maxim. ex Batal, 炉貝:F. delavayi Franch., 伊貝母 (伊貝): F. pallidiflora Schrenk, P. walujewii Regel, 平貝母 (平貝): F. ussuriensis Maxim. これらは, 『中華人民共和国』にそれぞれ別の条項で収載される (炉貝は川貝母に含まれる). 貝母は化痰薬とされるが大きく浙貝母, 湖北貝母のグループと川貝母, 炉貝, 伊貝, 平貝のグループに分けられ, 前者は咳嗽の他, 瘰癧や癰腫瘡毒にも応用され, 後者は陰虚や肺熱の咳嗽に応用される. 日本産貝母は浙貝母と同じアミガサユリ (バイモ) の鱗茎で奈良県で栽培され, 「大和貝母」とも称されている. 烏頭類生薬といっしょに用いてはならない. 川貝母の名前は『景岳全書』(1624年)に初見する.
第十七改正日本薬局方収載品.
参考文献 NI: 一色直太郎, 『和漢薬の良否鑑別法及調製法』, 吐鳳堂書店, 東京, 1987.
遺伝子領域
Gene Region
Nuclear Chloroplast Mitochondria
基原 5Ss 18S ITS1 5.8S ITS2 26S others trnH-psbA matK trnK trnK-rps16 trnT-L trnL trnL-F rbcL rpoC1 ndhF others
Fritillaria verticillata Willdenow var. thunbergii Baker