香豉
(こうし)
生薬別名 | 淡豆豉, 豆豉 (とうし, ずし) |
生薬ラテン名 | Processi Sojae Semen |
生薬英名 | Fermented Black Soybean |
科名 | マメ科 Leguminosae |
基原 | ダイズ Glycine max Merrill (IPNI:60450240-2) |
薬用部位 | ダイズの成熟種子を蒸して発酵加工したもの |
選品 | 未詳 |
主要成分 | 脂質 lipids - 脂質 (10.0g (糸引納豆の可食部100gあたり、以下同様)) 糖質 sugar - 糖質 (9.8g) ナフトキノン naphthoquinones - Vitamin K (870μg) ビタミンe (トコフェロール類) vitamin e (tocopherols) - Vitamin E (0.9mg) ペプチド peptides - たんぱく質 (16.5g) プテリジン誘導体 pteridine derivatives - Vitamin B2 (0.56mg) 簡単な含窒素化合物 simple nitrogen containing compounds - Vitamin B1 (0.07mg) - Vitamin B6 (0.24mg) その他 others - Ca (90mg) - Cu (610μg) - Fe (3.3mg) - K (660mg) - Mg (100mg) - Na (2mg) - P (190mg) - Zn (1900μg) - 不溶性食物繊維 (4.4g) - 水分 (59.5g) - 水溶性食物繊維 (2.3g) - 灰分 (1.9g) |
薬理作用 | 未詳 |
臨床応用 | 消炎性健胃,消化,解熱,発汗薬として,胃のむかつき,心煩,不眠,熱病の初期に応用する. |
頻用疾患 | 発熱, 悪寒, 頭痛, 無汗, 咽喉痛, 胸中が熱苦しくて不快, 不眠 |
含有方剤 | 瓜蒂散 , 梔子豉湯 |
帰経 | 肺, 胃 |
性 | 寒 |
味 | 苦 |
神農本草経 | |
中医分類 | 辛涼解表薬 |
薬能 | 解表,除煩,宣発郁熱.感冒,寒熱頭痛,煩躁胸悶,虚煩不眠に用いる. |
薬徴 | 心中の懊悩を主治するなり。傍ら心中の結痛,及び心中満ちて煩するを治す。 |
備考 | 薬典(2015)豆豉はいわゆる納豆の類で,温病の表剤の主薬である.現在日本で市販されているものは食用納豆を乾燥させたもので,良品ではない.漢方医の中には自家製造して用いる人もいる. 薬典に記載された製法:桑葉と青蒿各70~100gを水で煎じ,ろ過した後得られた煎液を大豆1000gにかけて混ぜあわせる.煎液がすべて吸収された後,蒸す.温度が下がったら容器に移す.その豆の上にろ過の残渣をかけ,発酵させる.表面が黄色になったら取り出して,残渣を除去し,洗浄する.容器に入れ,15~20日間充分に発酵させ,香気が出てきたら取り出し,更に蒸してから干燥する. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, KampoDB |
参考文献 | 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, pp. 218-219. C2) 四訂 食品成分表 2000 (女子栄養大学出版部), pp. 106-107, 516. |