紫菀
(しおん)
入手時名称:紫苑 撮影場所:富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館 TMPW No.:7623 |
生薬別名 | 紫苑, 軟紫苑 |
生薬ラテン名 | Asteris Radix |
生薬英名 | Aster Root |
科名 | キク科 Asteraceae (=Compositae) |
基原 | シオン Aster tataricus Linné filius (IPNI:182425-1) |
薬用部位 | 根及び根茎 |
選品 | 外部が紫色、内部が白色で、細長い根がたくさん付いた、軟らかでよく揃ったものが良いとされる (文献Q1)。 |
主要成分 | トリテルペノイド triterpenoids - Epifriedelanol - Friedelin - Shionone フラボンとフラボノール flavones & flavonols - Quercetin |
薬理作用 | 制菌作用 (大腸菌, チフス菌, パラチフス菌, 緑膿杆菌, コレラ菌等のグラム陰性菌) |
臨床応用 | 鎮咳, 去痰薬として, 慢性の咳嗽, 喘息, 血痰などに応用する. |
頻用疾患 | 咳嗽, 喀痰, 喘息 |
含有方剤 | 黄耆別甲湯 , 杏蘇散 , 外台四物湯加味 , 扶脾生脈散 , 射干麻黄湯 |
帰経 | 肺 |
性 | 温 |
味 | 辛, 苦 |
神農本草経 | 中品 |
中医分類 | 化痰止咳薬 |
薬能 | 潤肺下気,消痰止咳.痰多喘咳,新久咳嗽,労嗽咳血に応用する. |
薬徴 | |
備考 | 日本薬局方外生薬規格2018収載品. 現在市場には紫菀(軟紫菀)と山紫菀(硬紫菀)の2種の商品がある.山紫菀はキク科のオタカラコウ Ligularia fischeri Turcz. などのLigularia属植物の地下部を基源とする.その他,キンポウゲ科,バラ科,ユリ科植物などに由来するものがあるが,これらはすべて偽品である. 外部リンク: 民族薬物DB, KNApSAcK, KampoDB |
参考文献 | 選品 Q1) 一色 直太郎 編: 和漢薬の良否鑑別法及調製法, 吐鳳堂書店, 東京, 1987. 主要成分 C1) 和漢薬百科図鑑 Vol. I, P 161-163. C2) 生薬学概論, P217. |