五積散
(ごしゃくさん)
構成生薬 | 茯苓 , 蒼朮 , (白朮) , 陳皮 , 半夏 , 当帰 , 芍薬 , 川芎 , 厚朴 , 白芷 , 枳殻 , (枳実) , 桔梗 , 乾姜 , 生姜 , (ヒネショウガ) , 桂皮 , 麻黄 , 大棗 , 甘草 , 香附子 |
適応病態 | 太陰病期の虚実間~虚証で,寒冷や湿気に侵されて,下腹部痛,腰痛,四肢の筋肉痛や関節痛などを訴えるものに用いられる |
適応疾患 | 胃腸炎, 神経痛, 関節痛, 月経痛, 頭痛, 冷え症, 感冒, 胃炎, 胃下垂, 坐骨神経痛, 脚気, 腰痛症, 更年期症候群, 心因性胃アトニー, 慢性関節リウマチ, |
原典 | 太平恵民和剤局方 |
条文 | 「中を調え,気を順し,風冷を除き,痰飲を化す。脾胃宿冷,腹脇脹痛,胸膈停痰,嘔逆悪心,或は外風寒に感じ,内生冷に傷られ,心腹痞悶,頭目昏痛,肩背拘急,肢体怠惰,寒熱往来,飲食進まざるを治す。及び,婦人の気血調わず,心腹撮痛,経候均しからず。或は閉て通ぜず,並に宜しく之を服すべし」 「内外感寒を治し,一切の気を和し血絡を通ず(勿誤薬室方凾)」 「此方は軒岐救世論に,気血飲食痰を五積と云へることあり。即ちこの意にて名づくと見ゆ。故に風寒を躯散し発表するの外に,内を温め血を和するの意あれば,風寒湿の気に感じ表症もあり,内には従来の疝癪ありて,臍腹疼痛する者最も効あり。先哲此方を用ふる目的は,腰冷痛,腰腹攣急,上熱下冷,小腹痛の四症なり。その他諸病に効あること,宋以来俗人も知る薬にて,また軽蔑すべからず(口訣)」 |
備考 | 五積とは気・血・痰・寒・食が滞っていることを意味する。 一般用漢方製剤製造販売承認基準収載. 外部リンク: metabolomics.jp, KampoDB |